This page is come from Jeff Garzik's "Kernel Hackers' guide to git" translated into Japanese.
このページは Jeff Garzik の "Kernel Hackers' guide to git" を翻訳したものです。http://linux.yyz.us/git-howto.html
最初に
git のインストール
Git を利用するには、git.git (Git リポジトリ)からチェックアウトをして、インストールし、その後linux-2.6.gti(カーネルリポジトリ)をチェックアウトするというような順のブートストラッピングが必要です(訳注:linux カーネルのハッキングを git を利用して行うためには、まず最新の gitソース を git リポジトリから git を使って取り出すということをしないといけない、ということを言おうとしています。なので...) あなたのディストリビューションがすでに、利用可能な git のバージョンを提供していてるのであれば、それを最初に使ってみてください。
Fedora Core 3 とそれ以降では: git-core パッケージは Feroda Extras にあります
yum install git-core
もしあなたのディストロがパッケージを用意していない場合には、gitのソースコードの daily スナップショットをダウンロードすることから始める必要があります。
最新の安定版のダウンロード先は: http://www.kernel.org/pub/software/scm/git/
tarball をビルドするために依存するのは: zlib, libucurl, libcrypto,(openssl) です
tar ball をインストールするには:
アンパック & make & sudo make prefix=/usr/local install
この残りのドキュメントを読んだ後、戻ってきて、現在のgit を最新の git に更新してください。最新版は以下にあります:
git://git.kernel.org/pub/scm/git/git.git
最初の段階での linux kernel ツリーのダウンロード
$ git-clone git://git.kernel.org/pub/scm/linux/kernel/git/torvalds/linux-2.6.git linux-2.6
備考:カーネルツリーはとても大きいので、これは数100MBのデータになることがあります。
基本操作
ローカルカーネルツリーを最新の 2.6.x upstream に更新する("fast-forward merge")
$ cd linux-2.6
$ git pull git://git.kernel.org/pub/scm/linux/kernel/git/torvalds/linux-2.6.git
全てのローカルな修正を元に戻す
$ git checkout -f
あなたの修正を checkin する (例: ハッキングもしくはパッチ適用)
# リポジトリに移動する
$ cd linux-2.6
# 修正をする
$ vi drivers/net/sk98lin/skdim.c
#注:ファイルを追加したり削除した場合は、git-add と git-rm を実行すること
# すべての修正をチェックインする
$ git commint -a
作業ディレクトリの全ての変更をdiff形式で表示する
最後の git-update-index からの変更を表示
$ git diff
最後のcommit からの変更を表示
$ git diff HEAD
作業ディレクトリの全ての変更について要約を得る
$ git status
すべての変更をリストする
$ git log
指定したファイルに関連する全ての変更をリストする
(このケースでは net/ieee80211/ieeee80211_module.c)
$ git-whatchanged net/ieee80211/ieee80211_module.c
ブランチ
全てのブランチをリストする
$ git branch
作業ディレクトリで望みのブランチをカレントに設定する
$ git checkout $branch
新ブランチを作り、カレントに設定する
$ git checkout -b my-new-branch-name master
どのブランチがカレントか調べる
$ git branch
(ブランチに * が付いていつものがカレント)
カレントブランチとマスターブランチの diff を得る
大抵のブランチ付きツリーでは diff やマージを簡単に行うため、 .git/refs/heads/master には現状の 'バニラ'upstream ツリーが格納されている (ブランチが無いツリーの場合、マスターには 単にあなたの最新の変更が 格納されている)
$ git diff master..HEAD
(これは git diff HEAD と同じ、HEADブランチを使っている場合)
カレントブランチとマスターブランチの変更のリストを得る
$ git log master..HEAD
(これは git log と同じ、HEAD ブランチを使っている場合)
changeset の全記述を得る代わりに、各変更の1行サマリを得るには:
$ git log master..HEAD | git shortlog
1つのブランチの変更を別のものにマージする
あなたがブランチA と ブランチB で作業していたとして、これらの2つのブラ ンチでの作業が終了した後、これらの作業をブランチM にマージすることを想定。
$ git chekout M # ブランチM にスイッチ
$ git pull . A # A を M にマージ
$ git pull . B # B を M にマージ
いろいろなこと
バークレイ mbox形式ファイルにあるすべてのパッチを適用
最初に、git-core リポジトリの tools サブディレクトリがあなたのPATH に 設定されていることを確認して。
$ cd my-kernel-tree-2.6
$ git-applymbox /path/to/mbox /path/to/signoff.txt
ファイル /path/to/mbox はバークレイ mbox ファイルで、git リポジトリに コミットされるべき 1つかそれ以上のパッチが含まれている。ここではオプションとして、ファイル /path/to/signoff.txt を指定している。これは各 changeset の記述に追加する内容を記したテキストファイルである。Linux カーネルの場合、全ての変更の提案には以下のような行を含めるのが一般的である。
Signed-off-by: Your Name <your@email.com>
この行はほぼ全てのカーネルへの提案に共通。
tag をダウンロードすることを忘れないように
git pull は sha1-inedxed オブジェクトデータと要求されたリモートhead を ダウンロードするだけである。これでは、.git/refs/tags と .git/refs/head/ ディレクトリの更新はされない。 タグについては、 git pull --tags を実施する。